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フィットシャトルでの車中泊の魅力とコツ!初心者向け準備ガイド決定版

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フィットシャトルでの車中泊に興味をお持ちではありませんか?5ナンバーサイズのコンパクトなステーションワゴンでありながら、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」によって驚くほど広い室内空間を実現したこのクルマは、車中泊のベース車両として非常に高いポテンシャルを秘めています。

特に、優れた燃費と静粛性を誇るハイブリッドモデルの性能や、夫婦2人でも快適に過ごせるのかどうかは、多くの方が気になるポイントでしょう。しかし、ただシートを倒して寝るだけでは、その魅力を最大限に引き出すことはできません。実際に快適で安全な車中泊を成功させるには、いくつかの重要なコツと準備が必要です。

この記事では、必須アイテムである車中泊マットの選び方から、あると便利な車中泊グッズ、プライバシーを守るための目隠しの工夫、さらには本格的なDIYによる改造アイデアまで、フィットシャトルでの車中泊に関するあらゆる情報を網羅的に、そして深く掘り下げて解説します。

また、夏場の車中泊で気になるエアコンの賢い使い方や、冬の寒さ対策についても触れていきますので、この記事を読めば、あなたもフィットシャトルと共に最高の車中泊デビューを飾れるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

記事のポイント

  • フィットシャトルの車中泊における具体的なメリット・デメリット
  • 初心者でも失敗しない、快適な寝床作りの詳細な手順
  • 車中泊を格段にレベルアップさせる便利グッズとDIY改造のアイデア
  • トラブルを避け、安全に車中泊を楽しむための場所選びと必須マナー

目次

フィットシャトルで車中泊を始める前に知っておくこと

フィットシャトルで車中泊を始める前に知っておくこと

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  • ハイブリッドモデルの燃費と静粛性
  • 後部座席を倒すだけの簡単シートアレンジ
  • 必須の車中泊マットで段差を解消
  • 夫婦2人でも十分な就寝スペースを確保
  • プライバシーを守る目隠しの重要性と方法
  • 揃えておきたい便利な車中泊グッズ

ハイブリッドモデルの燃費と静粛性

ハイブリッドモデルの燃費と静粛性

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フィットシャトルで車中泊を考える際、特にハイブリッドモデルはガソリン車にはない大きなアドバンテージを持っています。その理由は、当時のクラストップレベルであった優れた燃費性能と、独自のハイブリッドシステムがもたらす静粛性にあります。

まず燃費性能ですが、グレードにもよりますがJC08モードで最大25.2km/Lという数値を達成しており、長距離を移動する車中泊の旅において、ガソリン代を大幅に節約できるのは大きな魅力です。旅の経費を抑えられれば、その分、現地の食事やアクティビティにお金を使うことができます。

そして、車中泊の快適性にも影響するのが静粛性です。フィットシャトルのハイブリッドシステムは「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」が採用されており、エンジンを主役としながらモーターが効率よくアシストします。

このシステムの大きな特徴が、アイドリングストップ機構による停車時の静粛性です。車中泊でエンジンを停止している間の静けさはもちろん、バッテリーの許す範囲で送風や車内照明などの電装品を使用できます。ただし、エアコン(冷房)を使用する際は基本的にエンジンが作動するため、この点は後継モデルとの違いとして理解しておく必要があります。

ガソリン車との比較とハイブリッドの挙動

もちろんガソリン車でも車中泊は可能ですが、夏場や冬場にエアコンを使用するためには、基本的にエンジンをかけ続ける必要があります。そのため、燃費の悪化はもちろん、騒音や排気ガスによる周囲への配慮がより一層求められます。

一方、フィットシャトルのハイブリッドモデルは、エアコン(冷房)使用時は基本的にエンジンが作動しますが、アイドリングストップからのエンジンの再始動が非常にスムーズで静かです。そのため、ガソリン車と比較して、停車している際の快適性は高いと言えるでしょう。

後部座席を倒すだけの簡単シートアレンジ

後部座席を倒すだけの簡単シートアレンジ

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フィットシャトルの最大の魅力の一つは、驚くほど簡単な操作で広大なフラットスペースを作り出せる点にあります。車中泊の準備でシートアレンジに手間取ってしまうと、それだけで疲れてしまいますが、シャトルならその心配はほとんどありません。

具体的な手順は、後部座席の肩口にあるレバーを引きながら背もたれを前に倒すだけ。これだけで、座面が下方向へ沈み込むように格納され、荷室から後部座席にかけてほぼフラットな空間が瞬時に出現します。この圧倒的な手軽さは、他の多くのステーションワゴンやSUVと比較しても特筆すべき点で、車中泊初心者の方でも、迷うことなく準備を整えることが可能です。

確保できるスペースの具体的な寸法

シートアレンジ後の荷室長は、フロントシートを一番後ろに下げた状態でも縦方向に約180cmが確保されます。さらに、斜めに寝れば約190cmのスペースが生まれ、多くの日本人男性の身長をカバーできます。室内の高さも十分で、圧迫感を感じることは少ないでしょう。

【ワンポイント】助手席活用でスペースをさらに拡張

「身長が高く、どうしても真っ直ぐ寝たい」という方には、助手席を活用した裏技がおすすめです。助手席を一番前までスライドさせることで、就寝スペースの長さを約200cmまで拡張できます。

ただし、この方法では助手席と倒した後部座席の間に30cm弱の隙間ができてしまいます。この隙間は、高さ30cm程度の折りたたみ式の踏み台や、クーラーボックス、収納コンテナなどを置くことで見事に埋めることができ、より快適なベッドスペースが完成します。

必須の車中泊マットで段差を解消

必須の車中泊マットで段差を解消

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フィットシャトルは後部座席を倒すだけで「ほぼ」フラットな空間が作れますが、最高の寝心地を追求するためには、この「ほぼ」という点を完璧なフラットに変える工夫が欠かせません。そのための必須アイテムが、車中泊マットです。

シートを倒した状態では、シートの連結部分に約1cm程度のわずかな段差や、荷室前方(車両前方)に向かって若干の傾斜が残ります。短時間の仮眠なら気にならないかもしれませんが、一晩ぐっすり眠るとなると、このわずかな違和感が体の痛みや寝苦しさの原因になり得ます。

そこで、厚みのあるマットを敷くことで、これらの段差や傾斜を完全に吸収・解消し、まるで自宅のベッドで寝ているかのような快適な寝床を作り出すことができるのです。

車中泊マットの種類と選び方

車中泊マットには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。ご自身の重視するポイントに合わせて最適なものを選びましょう。

種類特徴メリットデメリット
インフレーターマット内部のウレタンフォームの復元力と空気で膨らむ。寝心地と収納性のバランスが良い。設営・撤収が楽。高価なモデルが多い。穴が開くと使えない。
エアマット完全に空気の力だけで膨らませるタイプ。厚みを出しやすく寝心地が良い。コンパクトに収納できる。空気を入れる手間がかかる。フワフワした寝心地が合わない人も。
高反発ウレタンマット家庭用の敷布団やマットレスに近い素材。寝心地が非常に良い。段差解消能力が高い。収納サイズが大きくかさばる。
銀マット(折りたたみ)キャンプで定番の銀色のマット。安価で軽量。断熱性が高い。クッション性が低く、単体での使用は寝心地が悪い。

おすすめは、厚さ5cm〜10cm程度のインフレーターマットです。寝心地、断熱性、収納性のバランスが取れており、多くの車中泊ユーザーに支持されています。ニトリなどで販売されている家庭用の敷布団やマットレスも、サイズが合えば快適な選択肢となります。

車中泊の布団選びはニトリが正解!快適睡眠のためのおすすめ商品紹介」では、車中泊におすすめのニトリの寝具について紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。

夫婦2人でも十分な就寝スペースを確保

夫婦2人でも十分な就寝スペースを確保

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「コンパクトなシャトルで、夫婦やカップルなど大人2人でも本当に寝られるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。結論から言うと、少しの工夫と譲り合いの心があれば、大人2人でも十分に快適な車中泊が可能です。

後部座席を倒したフラットスペースの幅は、後輪タイヤハウス間の最も狭い部分で約95cmあります。これは、家庭用ベッドの規格でいうとセミシングル(幅約80〜90cm)より少し広く、シングル(幅約100cm)よりは少し狭いサイズ感です。決して広々としているわけではありませんが、一般的な体格の大人2人が寄り添って寝るには十分なスペースと言えます。

2人で寝る場合の荷物管理術

2人で寝る場合に最も重要になるのが、荷物の置き場所の確保です。運転席と助手席は、2人分の荷物を置くための重要な収納スペースとなります。コンテナボックスなどを活用して荷物を整理し、「就寝モード」と「運転モード」で荷物の配置をスムーズに変更できるよう工夫しておきましょう。

スペースを最大限に活用するパッキング術も車中泊の醍醐味の一つです。例えば、ルーフキャリアやルーフボックスを導入すれば、積載量が劇的に向上し、車内空間を広々と使うことができます。2人で協力しながら、自分たちだけの快適な秘密基地を作り上げる過程も楽しんでみてくださいね。

寝具に関しては、ダブルサイズのマットを1枚敷くのも良いですし、シングルサイズを2枚並べる方法もあります。2枚なら、それぞれ好みの硬さのマットを選べるというメリットがあります。

軽自動車で車中泊したい夫婦必見!快適に過ごすための完全ガイド」では、2人で快適に車中泊するためのコツについて詳しく解説しているので、そちらの記事も参考にしてみてください。

プライバシーを守る目隠しの重要性と方法

快適で安全な車中泊を行う上で、窓の目隠し(サンシェード)は絶対に欠かせない最重要アイテムです。その目的は単に外から見えなくするだけでなく、多岐にわたります。

  • プライバシーの確保:外からの視線を完全に遮断し、着替えや就寝時に安心してリラックスできます。これが最も大きな目的です。
  • 防犯対策:車内の様子を窺えなくすることで、車上荒らしなどの犯罪ターゲットになるリスクを大幅に低減します。
  • 断熱効果:夏の強烈な日差しによる車内温度の上昇や、冬の窓からの冷気を防ぎます。エアコンの効率も上がり、燃費節約にも繋がります。
  • 遮光効果:駐車場や道の駅の明るい外灯、早朝の朝日で睡眠を妨げられるのを防ぎ、安眠をサポートします。

目隠しを用意する方法は、主に「自作する」か「市販品を購入する」かの2択です。それぞれのメリット・デメリットを理解して、ご自身の予算やDIYスキルに合った方法を選びましょう。

【DIY】銀マットを使ったシェードの自作方法

コストを最優先するなら自作がおすすめです。

  1. 新聞紙や模造紙を窓に当て、型紙を作ります。
  2. 型紙に合わせて、ホームセンターなどで購入した厚手(5mm〜8mm推奨)の銀マットをカットします。
  3. カットした銀マットに吸盤を取り付ければ完成です。

手間はかかりますが、数千円の予算で全窓分のシェードを製作できます。

一方、手間をかけずに最高のフィット感と機能性を求めるなら、フィットシャトル専用に設計された市販のサンシェードが断然おすすめです。キルティング素材などで作られた多層構造のものは断熱性が非常に高く、夏も冬も車内環境を快適に保ってくれます。価格は1万円〜2万円程度しますが、その価値は十分にあります。

車中泊で目隠しはいらない?車中泊のリスクと対策について解説」でも、車中泊用の目隠しについて詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。

揃えておきたい便利な車中泊グッズ

揃えておきたい便利な車中泊グッズ

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車中泊をより快適で楽しいものにするためには、基本的な装備に加えて、いくつかの便利グッズを揃えておくと良いでしょう。ここでは、数あるグッズの中から、特におすすめのアイテムをカテゴリ別に厳選してご紹介します。

寝具・快適性向上グッズ

  • 寝袋(シュラフ):季節に応じた温度対応のものを選びましょう。夏用、3シーズン用、冬用などがあります。マットと組み合わせることで快適な睡眠が得られます。
  • 枕:普段使っているものや、アウトドア用のコンパクトな枕があるだけで、睡眠の質が大きく向上します。
  • 小型テーブル:車内で食事をしたり、小物を置いたりする際に非常に便利です。折りたたみ式のコンパクトなものがおすすめです。

電源関連グッズ

  • ポータブル電源:もはや車中泊の必需品。スマートフォンの充電はもちろん、電気毛布や小型の冷蔵庫、扇風機など、使える家電の幅が広がり、快適性が飛躍的に向上します。
  • 延長コード・USBカーチャージャー:ポータブル電源やアクセサリーソケットから電源を取る際に、手元までコードが届くと便利です。

照明・安全グッズ

  • LEDランタン:車内照明として必須です。火を使わないLEDタイプなら安全で、バッテリー上がりも心配ありません。暖色系の光はリラックス効果があります。
  • ヘッドライト:夜間に車外で作業したり、トイレに行ったりする際に両手が空くので非常に便利です。
  • 一酸化炭素チェッカー:特に冬場に暖房器具を使う可能性のある方は、万が一に備えて必ず用意しておきましょう。

これらのグッズは一度に全て揃える必要はありません。まずは最低限の装備で試してみて、自分に「これがあったらもっと快適だな」と感じたものを少しずつ買い足していくのが、賢い揃え方です。

車中泊のおすすめグッズ!100均で揃える快適アイテムと活用術」では、リーズナブルな価格で揃う車中泊グッズについて紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。

フィットシャトルでの車中泊を快適にするコツ

フィットシャトルでの車中泊を快適にするコツ

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  • DIYで実践する車中泊仕様への改造例
  • 夏の車中泊でエアコンを使う際の注意点
  • 荷物の効率的な積み方と収納のコツ
  • 安全な場所選びと車中泊のマナー

DIYで実践する車中泊仕様への改造例

DIYで実践する車中泊仕様への改造例

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フィットシャトルの車中泊をさらに快適で自分好みの空間にするため、DIYによる改造に挑戦するユーザーも少なくありません。既製品にはないフィット感や機能性を追求できるのがDIYの魅力です。ここでは、比較的挑戦しやすいものから本格的なものまで、いくつかの改造例をご紹介します。

床の完全フラット化ベッドキット製作

前述の通り、シャトルの荷室にはわずかな段差や傾斜があります。これを完全に解消し、かつ床下に広大な収納スペースを生み出す「ベッドキット」の自作は、最も人気の改造です。木材で骨組みを作り、その上にコンパネ(合板)を敷いてフラットな床面を作り出します。分割式にしておけば、後部座席を起こした状態でも使えるように設計することも可能です。

イレクターパイプで車中泊ベッドを自作!設計から完成までの完全ガイド」では車中泊用のベッドキットのDIYについて詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。

収納棚の製作

車内の限られたスペースを有効活用するため、荷室の側面(タイヤハウスの上など)の窪んだスペースに収納棚を自作するのも良いアイデアです。ファルカタ集成材などの軽い木材や、スチール製の組立パイプ「イレクターパイプ」などを使えば、加工も比較的容易です。散らかりがちな小物類を整理して収納でき、就寝スペースを圧迫せずに済みます。

イレクターパイプを使った車載棚の作り方!設計から収納まで完全解説」でも収納棚のDIYについて解説しているので、ぜひ読んでみてください。

サブバッテリーシステムの構築

より本格的な改造として、走行中に充電できるサブバッテリーシステムを組む方法もあります。これは、車のメインバッテリーとは別に、電装品専用のバッテリーを車内に搭載するものです。これにより、ポータブル電源よりも大容量の電力を安定して使用できるようになり、長期の車中泊でも電気の心配が大幅に軽減されます。

改造に関する注意点

DIYは大きな魅力ですが、常に安全への配慮が最優先です。特に、サブバッテリーシステムのような電気系統を扱う改造は、ショートや火災の原因となる可能性があり、専門的な知識が不可欠です。また、車体に穴を開けたり、構造に影響を与えたりするような改造は、車の安全性や将来の査定額に影響を及ぼす可能性があります。

DIYを行う際は、必ず自己責任の範囲で、安全に十分配慮して行ってください。自信がない場合は、専門業者に相談することも賢明な選択です。

夏の車中泊でエアコンを使う際の注意点

夏の車中泊で最も重要な課題が暑さ対策であり、熱帯夜などでは命を守るためにもエアコンの利用が不可欠となる場面があります。しかし、フィットシャトル(〜2015年モデル)でエアコンを使用する際は、そのシステムの特性を理解しておくことが非常に重要です。

フィットシャトルのエアコンシステムの特徴

フィットシャトルのハイブリッドシステム「IMA」は、エアコンのコンプレッサーをエンジンベルトで駆動しています。これは、後継モデルのハイブリッドシステムとは異なる点です。このため、冷房機能を使用するためには、ハイブリッドモデル・ガソリンモデルを問わず、基本的にエンジンを常に作動させておく必要があります。

エンジンをかけ続けるということは、当然ながら燃料を消費し、騒音や排気ガスも発生します。車中泊でエアコンを使って涼む場合は、これらの点を念頭に置いた上で、安全とマナーに最大限配慮しなければなりません。

最大の危険:一酸化炭素中毒

エンジンをかけたまま就寝する際に最も注意すべきは、一酸化炭素(CO)中毒のリスクです。一酸化炭素は無色無臭で、気づかないうちに血中のヘモグロビンと結合して酸素の運搬を阻害し、最悪の場合、取り返しのつかない事態を招く恐れがあり、大変危険です(参考:厚生労働省)。

特に、冬場に降雪でマフラーが雪で塞がれた場合や、壁際などに排気口を向けて駐車した場合、排気ガスが車内に逆流しやすくなります。これは夏場でも起こりうるため、以下の対策を徹底してください。

  • 一酸化炭素チェッカーを車内に必ず設置する。
  • 駐車する際は、マフラー周辺に障害物がないか確認する。
  • 短時間でも定期的に窓を開けて換気する。

エアコン以外の暑さ対策

エンジンを長時間かけ続けることのリスクや燃料消費を考えると、エアコンだけに頼らない暑さ対策を組み合わせることが賢明です。特にフィットシャトルの場合は、以下の方法が非常に有効です。

  • ポータブル電源とポータブルクーラー(スポットクーラー)の活用:これがエンジンを停止したまま涼むための最も効果的な方法です。大容量のポータブル電源があれば、数時間スポットクーラーを稼働させることができます。
  • 充電式扇風機やサーキュレーターの利用:窓用の網戸(バグネット)と併用し、車内の空気を循環させるだけでも体感温度はかなり下がります。
  • 涼しい場所を選ぶ:標高の高い場所や、川沿い、木陰のある場所などを車中泊地に選ぶことで、根本的な暑さを避けることができます。

車中泊でエアコンのつけっぱなしは大丈夫?バッテリーへの影響や代替案を解説」では、車のエアコンに頼らない暑さ対策について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。

荷物の効率的な積み方と収納のコツ

荷物の効率的な積み方と収納のコツ

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車中泊では、限られた車内スペースをいかに効率良く、そして機能的に使うかが快適性を大きく左右します。特にフィットシャトルのようなコンパクトなステーションワゴンでは、荷物の積み方と収納の工夫が、旅の質を決めると言っても過言ではありません。

積み方の基本原則「重・低・隙」

効率的なパッキングには3つの基本原則があります。

  • 「重」:重いものは下、そして中央へ。クーラーボックスやポータブル電源、水などの重量物は、床面のできるだけ中央寄りに配置します。これにより車の重心が低く安定し、走行中のふらつきを抑えます。
  • 「低」:平らなものから積んで土台を作る。テーブルやコンテナボックスなど、平らで形状がしっかりしたものを先に積むと、その上に他の荷物を安定して載せやすくなります。
  • 「隙」:隙間をなくして荷物を固定する。荷物同士の隙間には、衣類やタオル、ブランケットといった柔らかいものを詰めましょう。これが緩衝材の役割を果たし、走行中の振動で荷物が動いたり、破損したりするのを防ぎます。

シャトルの収納力を最大限に活かす

フィットシャトルには、荷室の床下にあるラゲッジアンダーボックスや、荷室両サイドの深いポケットなど、便利な収納スペースが標準で備わっています。濡れた長靴や汚れたレジャーシートは床下収納へ、すぐに取り出したいランタンや虫除けスプレーはサイドポケットへ、といったように、スペースの特性を活かして「荷物の住所」を決めておくと、車内が散らからず、必要なものをすぐに取り出せます。

使用頻度を考えて積むことも非常に重要です。キャンプ場に到着してすぐに使うテントやタープは荷室の手前側に、就寝時にしか使わない寝袋やマットは奥側に積むなど、行動の順番をシミュレーションしながらパッキングすると、現地での作業が驚くほどスムーズになります。

安全な場所選びと車中泊のマナー

安全な場所選びと車中泊のマナー

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車中泊の旅を心から楽しむためには、安全な場所を選び、周囲への配慮を忘れない思いやりのあるマナーが不可欠です。残念ながら「どこでも自由に泊まれる」わけではないことを、出発前にしっかりと認識しておく必要があります。

安心して車中泊ができる場所

トラブルを避け、安心して夜を明かすことができる場所として、以下のような有料の専用施設が挙げられます。

  • RVパーク:日本RV協会が認定する車中泊専用の快適空間。多くの場合、AC電源設備や24時間利用可能なトイレ、ゴミ処理施設が整っており、初心者でも安心して利用できます。
  • オートキャンプ場:車を自分のサイトに乗り入れて宿泊できるキャンプ場。車中泊を許可している施設も多く、焚き火やBBQを楽しめるのが魅力です。
  • 湯YOUパーク(ゆうゆうパーク):全国の温泉・宿泊施設が提供する車中泊スペース。温泉でリフレッシュした後、そのまま駐車場で休むことができる便利なシステムです。

道の駅やサービスエリアでの過ごし方

道の駅や高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)は、法律上、ドライバーが運転の疲れを癒すための休憩施設と定められており、宿泊を目的とした場所ではありません。そのため、以下のような行為は重大なマナー違反となります。

  • 連泊などの長期滞在
  • 車外にテーブルや椅子を広げてキャンプのような行為をすること
  • 発電機の使用や長時間のアイドリング
  • 炊事やゴミのポイ捨て

短時間の仮眠をとることは多くの場所で黙認されていますが、それはあくまで安全運転のための「休憩」の一環です。常に「泊まらせてもらっている」という謙虚な気持ちを持ち、他の利用者の迷惑にならないよう、夜間は静かに過ごすことを徹底しましょう。

 フィットシャトルで理想の車中泊を実現

この記事では、フィットシャトルを使った車中泊の魅力と、そのポテンシャルを最大限に引き出すための具体的な方法や注意点を、多角的に詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをリスト形式で振り返ってみましょう。

  • フィットシャトルは簡単なシートアレンジで広大なフラット空間を作れる車中泊向きの車
  • 特にハイブリッドモデルは優れた燃費と夜間の静粛性で大きなアドバンテージを持つ
  • 快適な睡眠のためには厚さ5cm以上の車中泊マットで段差を解消することが必須
  • 荷物の置き場所を工夫すれば夫婦やカップルなど大人2人での車中泊も十分に可能
  • プライバシー確保、防犯、断熱のために車種専用サンシェードなどの目隠しは必ず用意する
  • ポータブル電源やLEDランタン、クーラーボックスなどの車中泊グッズが快適性を飛躍的に向上させる
  • DIYによるベッドキット製作や収納棚の設置で自分だけの快適空間を追求できる
  • 夏の車中泊でエアコンを使用する際は一酸化炭素中毒に最大限注意しチェッカーを設置する
  • ハイブリッド車でもエアコン使用時はバッテリー充電のためにエンジンが自動で始動することがある
  • 荷物は「重いものは下に」「平らなものから」「隙間なく」という原則で積むと安定する
  • 車内の収納スペースを有効活用し、使用頻度を考えて荷物の定位置を決めておく
  • 車中泊はRVパークやオートキャンプ場など許可された場所で行うのが基本ルール
  • 道の駅やサービスエリアは休憩施設であり、宿泊目的の長期滞在やキャンプ行為はマナー違反
  • 周囲への配慮を忘れず、騒音やゴミ問題に気を配り、安全に楽しむことが最も大切
  • フィットシャトルの特性を理解し、しっかりと準備をすれば最高の車中泊体験が待っている

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