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ホンダの人気コンパクトミニバン「フリードハイブリッド」の中古車購入を検討しているものの、さまざまな不安を感じていませんか。
インターネット上では「壊れやすい」といった噂や、バッテリーの寿命や交換費用、実際の燃費など、フリードハイブリッドの中古車には多くの注意点があるように見えます。
「買ってはいけない」と言われる車両の特徴や、市場価格が安い理由も事前にしっかりと把握しておきたいところです。
また、数あるモデルの中からどの中古車が狙い目なのか、そして最終的に新車と中古ではどっちがお得なのか、疑問は尽きないでしょう。
この記事では、そんなあなたの不安や疑問を解消するため、中古のフリードハイブリッドを購入する上での重要なポイントを、プロの視点から網羅的に、そして深く掘り下げて解説します。
記事のポイント
- 中古フリードハイブリッドの買ってはいけない特徴
- バッテリー寿命や交換費用のリアルな相場
- 燃費性能とガソリン車との維持費の違い
- 価格帯別のおすすめ中古モデルと賢い選び方
目次
フリードハイブリッドの中古を買うときの注意点

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- フリードを買ってはいけない人の特徴とは?
- ハイブリッドシステムは壊れやすいのか?
- 気になるバッテリーの寿命
- バッテリー交換費用の目安
- 安い理由は修復歴や走行距離にあり
- 実際の燃費はどれくらい?
フリードを買ってはいけない人の特徴とは?
フリードは「ちょうどいい」サイズ感が最大の魅力ですが、その万能性がゆえに、特定の用途を重視するユーザーにとっては最適な選択とならない場合があります。
購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、フリードが本当にご自身のライフスタイルに合っているか、冷静に見極めることが重要です。
結論から言うと、日常的に6名以上での乗車が前提の方や、3列目シートまで使用した状態での荷室容量を絶対条件とする方には、フリードは不向きかもしれません。これはフリードの欠点ではなく、コンセプトの違いによるものです。
3列目シートの居住性と荷室容量の現実
フリードの3列目シートは、あくまで緊急用、あるいは短距離移動用と考えるのが賢明です。
小学生くらいまでのお子様であれば問題ありませんが、大柄な大人が長時間座るには、足元も頭上もスペースに余裕がなく、窮屈さを感じるでしょう。
ライバル車であるトヨタのシエンタと比較しても、居住性に大きな差はありません。
もし大人数での長距離移動を頻繁に行うのであれば、ホンダのステップワゴンやトヨタのノア/ヴォクシーといったミドルサイズミニバンを検討する方が、乗員全員が快適に過ごせます。
「フリードとステップワゴンはどっちがいい?後悔しないための選び方完全ガイド」では、フリードとステップワゴンの違いや特徴について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
また、3列目シートを使用した場合の荷室空間は、スーパーの買い物かごが数個置ける程度と、非常に限定的です。
例えば、家族6人で1泊2日の旅行に行くとしても、全員分の荷物を積むのはほぼ不可能です。
ベビーカーのような大きな荷物を積む際は、3列目シートを左右に跳ね上げて格納する必要がありますが、それでも格納したシートが窓の一部を塞ぎ、後方視界がやや狭くなるという側面もあります。
こんな使い方を想定しているなら再検討を
- 祖父母を含めた三世代で、頻繁に長距離旅行に出かける。
- 週末は家族全員でキャンプに行き、多くの荷物を積載する。
- 後席の快適性を最優先し、広々とした空間を求めている。
言ってしまえば、フリードは「普段は4~5人乗りで広々と使い、いざという時に3列目が活躍する」という使い方に最適な一台です。
この絶妙なバランス感覚こそがフリードの真骨頂であり、ご自身の使い方とマッチするかどうかが、購入後の満足度を大きく左右します。
ハイブリッドシステムは壊れやすいのか?

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中古ハイブリッド車の核心的な懸念点、「ハイブリッドシステムの信頼性」。
特に中古市場で豊富な2代目フリードが搭載する「SPORT HYBRID i-DCD(インテリジェント・デュアル・クラッチ・ドライブ)」は、その構造から不安視する声も聞かれます。
結論として、このi-DCDシステムが特別壊れやすいというわけではありません。しかし、その特性を理解し、中古車として適切に評価することが極めて重要です。
i-DCDシステムの特性とe:HEVとの違い
i-DCDは、エンジンとモーターを内蔵した7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)で直接つなぎ、状況に応じてクラッチで切り替える1モーター式のハイブリッドシステムです。
これにより、エンジンの力をダイレクトに伝え、キビキビとしたスポーティーな走りを実現します。
一方で、構造がやや複雑であり、特に発進・停止を繰り返す渋滞路などでは、ギクシャクとした挙動を示すことがあるとも言われています。
対照的に、現行の3代目フリードに搭載されている「e:HEV」は、基本的にモーターで走行し、エンジンは発電に徹する2モーター式です。
これにより、非常に滑らかで静かな走行フィールを実現しています。
どちらが良いというわけではなく、i-DCDは「走りを楽しむ」側面、e:HEVは「快適性を重視する」側面が強いと言えるでしょう。
重要なのは、i-DCD搭載の中古車を選ぶ際には、前オーナーのメンテナンス履歴がシステムの寿命を大きく左右するという事実です。
特に、トランスミッションフルード(オイル)が定期的に交換されているかは、必ず確認したいポイントです。
中古車選びで確認すべきメンテナンス記録
ハイブリッドシステムのコンディションを見極めるためには、点検記録簿(メンテナンスノート)が何よりの判断材料です。
定期的にディーラーや信頼できる整備工場で点検・整備されていたか、特にハイブリッドシステム関連のチェックや消耗品交換が適切なタイミングで行われていたかを確認しましょう。
記録がしっかりと残っている車両は、それだけ大切に扱われてきた証拠です。
記録がない、あるいは曖昧な車両は、いくら価格が安くても慎重な判断が求められます。
試乗の際は、意識的に低速走行や発進・停止を試してみてください。
その際にモーターとエンジンの切り替わりがスムーズか、異音や不自然な振動がないかを五感で確かめることが、良質な個体を見抜くための重要なステップになりますよ。
気になるバッテリーの寿命

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ハイブリッド車の心臓部である駆動用バッテリー。
その寿命は中古車選びにおける最大の関心事であり、避けては通れないテーマです。高価な部品だからこそ、その実態を正確に把握しておく必要があります。
一般的に、フリードに搭載されているリチウムイオン製の駆動用バッテリーは、寿命の目安として「新車登録から5年~8年」、走行距離にして「10万km」が一つの区切りとされています。
しかしこれはあくまで目安であり、乗り方や使用・保管環境によってその寿命は大きく変動します。
バッテリーが劣化してくると、以下のような症状が現れ始めます。
- 燃費性能の明確な悪化
- モーターのみで走行できる(EV走行)距離が短くなる
- 警告灯が点灯する(「ハイブリッドシステムチェック」など)
- アイドリングストップ機能が作動しにくくなる
バッテリーの寿命を延ばすためのヒント
バッテリーの劣化を早める主な原因は「熱」と「過度な充放電」です。
炎天下での長時間駐車を避け、日陰や屋根のある場所に保管する、急加速・急減速を多用する運転を控える、といった日々の心がけがバッテリーへの負担を軽減します。
また、長期間乗らない状態もバッテリーには良くありません。少なくとも月に数回は走行させ、システムを動かしてあげることがコンディション維持につながります。
メーカー保証と補機バッテリーの存在
ホンダでは駆動用バッテリーに対して「新車登録日から5年間または走行距離10万kmのいずれか早い方まで」の特別保証を設けています(参照:ホンダ公式サイト)。
年式の新しい中古車であれば、この保証期間が残っている可能性があります。ただし、これは製造上の不具合に対する保証であり、通常の経年劣化は対象外となる点には注意が必要です。
また、ハイブリッド車には駆動用バッテリーとは別に、ハイブリッドシステムの起動や各種電装品に電力を供給する「補機バッテリー」も搭載されています。
これはガソリン車のバッテリーと似た役割を持ち、こちらの寿命は3年~5年が目安です。
万が一、この補機バッテリーが上がってしまうと、駆動用バッテリーに電力が残っていてもハイブリッドシステムを起動できず、走行不能に陥るため、定期的な点検・交換が重要です。
バッテリー交換費用の目安

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前述の通り、ハイブリッドバッテリーは消耗品であり、いつかは交換の時期が訪れます。
その際にどれくらいの費用がかかるのかを具体的に知っておくことは、中古車購入後の資金計画を立てる上で非常に重要です。
結論として、駆動用バッテリーの交換は数十万円単位の大きな出費となることを覚悟する必要があります。
一方で、補機バッテリーの交換は一般的なガソリン車と大差ありません。
具体的な費用相場を、交換を依頼する場所や部品の種類も考慮して以下の表にまとめました。
バッテリーの種類 | 部品の種類 | 部品代の目安 | 工賃の目安 | 合計費用の目安 |
---|---|---|---|---|
駆動用バッテリー | 新品 (ディーラー) | 約200,000円 ~ 350,000円 | 約30,000円 ~ 50,000円 | 約230,000円 ~ 400,000円 |
リビルト品 (整備工場) | 約100,000円 ~ 200,000円 | 約20,000円 ~ 40,000円 | 約120,000円 ~ 240,000円 | |
補機バッテリー | 新品 | 約15,000円 ~ 30,000円 | 約2,000円 ~ 5,000円 | 約17,000円 ~ 35,000円 |
表にある「リビルト品」とは、使用済みのバッテリーを分解・洗浄し、劣化した部品を交換して再生したパーツのことです。
最大のメリットは価格の安さですが、デメリットとして品質にばらつきがある可能性や、保証期間が新品より短い場合がある点が挙げられます。
リビルト品を利用する際は、信頼できる整備工場に相談し、保証内容をしっかり確認することが重要です。
この費用を知っておくことで、中古車選びの際に「バッテリー交換費用を考慮しても、この価格ならお得か」といった判断が可能になります。
将来的に車を売却する際、バッテリーの状態は査定額に影響します。交換履歴がしっかりしている、あるいは状態が良いと判断されればプラス査定の要因にもなり得ます。
安い理由は修復歴や走行距離にあり

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中古車情報サイトでフリードを探していると、同年式・同グレードにもかかわらず、価格が際立って安い車両を見つけることがあります。
この「安さ」には、必ず明確な理由が隠されています。その代表的な理由が「修復歴」と「過走行」です。
まず理解すべきは、「修復歴」と「修理歴」の違いです。ドアのへこみを直したり、バンパーを交換したりといった軽微なものは「修理歴」であり、車の基本性能に影響はほとんどありません。
一方、「修復歴」とは、自動車の骨格(フレーム)部分にまで及ぶ損傷を修復したことを意味します。これは、車の安全性や走行安定性に影響を及ぼす可能性があるため、価格が大幅に安くなるのです。
リスクの種類 | 具体的な内容 |
---|---|
安全性の低下 | 一度損傷した骨格(フレーム)は、たとえ修復しても新品同様の強度に戻るとは限りません。そのため、万が一の衝突時に乗員を保護する本来の安全性能を発揮できない可能性があります。 |
走行への影響 | 完璧な修揮は非常に難しく、わずかな歪みが残ることがあります。その歪みが原因で、まっすぐ走らない、タイヤが片側だけ異常に減る(偏摩耗)、雨漏りが発生するといった不具合を引き起こすことがあります。 |
将来的なトラブル | 修復箇所の溶接や防錆処理が不十分な場合、時間の経過とともにその部分からサビや腐食が進行するリスクがあります。購入時には問題なくても、数年後に大きなトラブルに発展する可能性があります。 |
「過走行」は、年式に対して走行距離が極端に多い車両を指します。
一般的に「1年1万km」が目安とされ、例えば5年落ちで8万km走行している車は過走行と判断されることが多いでしょう。多くの部品が消耗しているため、購入後のメンテナンス費用がかさむ可能性があります。
一方で、注意したいのが「年式の割に走行距離が極端に少ない車」です。
長期間放置されていた可能性があり、ゴム部品の硬化やオイルの劣化など、別の問題を抱えているケースもあります。定期的にメンテナンスされていたか、記録簿で確認することが重要です。
他にも、「レンタカー上がり」「塩害・雪害地域での使用歴」「水没車」なども安い理由になり得ます。
車両状態評価書をしっかり確認し、不明な点は納得いくまで販売店に質問する姿勢が、賢い中古車選びには不可欠です。
実際の燃費はどれくらい?

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フリード ハイブリッドの最大の魅力である燃費性能。
しかし、カタログに記載されている数値と、私たちが日常的に走行する際の「実燃費」には、どうしても乖離が生じます。この差を理解しておくことが、購入後の満足度につながります。
カタログ燃費(WLTCモード)と実燃費の関係
中古市場で豊富な2代目フリードの後期モデル(2019年~)を例にとると、カタログ燃費は国際的な測定基準である「WLTCモード」で表記されています。
これは「市街地」「郊外」「高速道路」の各シーンを想定した、より実態に近い数値です。例えば、ハイブリッドG(2WD)のWLTCモード燃費は20.9km/Lです。
一方、オーナーからの報告に基づく実燃費の平均は、おおよそ以下のようになります。
- 総合平均:約17km/L ~ 19km/L
- 市街地(燃費に厳しい):約15km/L
- 郊外・高速道路(燃費に良い):約20km/L以上
このように、WLTCモードのカタログ燃費に対して8割~9割程度が実燃費の目安となります。これはフリードに限らず、多くの車種に共通する傾向です。
ガソリン車との燃料代をシミュレーション
では、実際にガソリン車と年間でどれくらいの差が出るのでしょうか。以下の条件でシミュレーションしてみましょう。
- 年間走行距離:10,000km
- レギュラーガソリン価格:170円/L
- 実燃費:ハイブリッド車 18.0km/L、ガソリン車 14.0km/L
車種 | 年間必要ガソリン量 | 年間ガソリン代 | ガソリン車との差額 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車 | 約556 L | 約94,520円 | 約26,860円 |
ガソリン車 | 約714 L | 約121,380円 |
この条件では、年間で約27,000円の差が出ることになります。もちろん、走行距離がもっと長ければ差はさらに開きます。
燃費は運転の仕方(エコドライブを心がけるか)、タイヤの空気圧、エアコンの使用頻度など、様々な要因で変動することも覚えておきましょう。
フリードハイブリッド | 中古車選びの具体的な注意点

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- 中古の狙い目は2代目の後期モデル
- 賢い中古車選び | 注意点はスライドドアの動作
- 新車と中古車 | どっちがお得か徹底比較
- フリードハイブリッドの中古車を買うときの注意点まとめ
中古の狙い目は2代目の後期モデル

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数あるフリードの中古車の中から、最も賢い選択と言えるのが2代目(型式:GB7/GB8)の、2019年10月以降の後期モデルです。
価格と性能、安全性のバランスが非常に高く、多くのユーザーにとって満足度の高い選択となるでしょう。
前期モデルと後期モデルの決定的な違い
2代目は2016年9月に登場しましたが、2019年10月に大きなマイナーチェンジを実施しました。前期モデルと後期モデルでは、主に以下の点で違いがあります。
進化のポイント | 詳細な内容 |
---|---|
エクステリアデザインの変更 | フロントグリルやバンパーのデザインが刷新され、よりモダンで親しみやすい表情に進化しました。見た目の新しさを重視する方には大きなポイントです。 |
Honda SENSINGの機能向上 | 従来の先進安全装備に加え、駐車場などで後方への急なアクセル操作を抑制する「後方誤発進抑制機能」が追加されました。これにより、日常の運転における安全性がさらに向上しています。 |
新グレード「CROSSTAR」の追加 | SUVテイストの専用エクステリア(フロントグリル、バンパー、ルーフレールなど)を備えた「CROSSTAR(クロスター)」が新たに設定され、アクティブなユーザーの選択肢が大きく広がりました。 |
前期モデルも基本性能は高いですが、より安全でデザインも新しい後期モデルが、数年先まで満足して乗ることを考えるとおすすめです。
初代モデル(2008年~2016年)は100万円以下で購入できる個体も多く、価格的な魅力は大きいですが、安全装備がオプション設定であったり、燃費性能も現行モデルには及ばないため、予算が限られている場合の選択肢となります。
おすすめグレードの装備を徹底比較
後期モデルの中でも特に人気なのが、標準スタイルの「HYBRID G Honda SENSING」と、SUV風の「HYBRID CROSSTAR Honda SENSING」です。それぞれの主な装備の違いを比較してみましょう。
装備 | HYBRID G | HYBRID CROSSTAR |
---|---|---|
フロントグリル・バンパー | 標準デザイン | 専用デザイン(SUV風) |
LEDフォグライト | ディーラーオプション | 標準装備 |
ルーフレール | なし | 標準装備 |
アルミホイール | 標準デザイン | 専用デザイン |
シート表皮 | ファブリック | 専用コンビシート(プライムスムース×ファブリック) |
基本的な快適装備(両側パワースライドドアなど)は両グレード共通ですが、CROSSTARはよりアクティブな内外装と、フォグライトなどの実用装備が充実しているのが特徴です。ご自身の好みや使い方に合わせて選ぶと良いでしょう。
賢い中古車選び | 注意点はスライドドアの動作

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希望のモデルやグレードが決まったら、いよいよ実車確認です。
中古車はまさに「一点もの」。後悔しないためには、細部にわたるチェックが不可欠です。
ここでは、プロが実践するチェックリストを基に、確認すべきポイントを体系的に解説します。
【重要度:高】装備品・インテリアのチェックリスト
フリードのようなファミリーカーで最も酷使されるのが内装と装備です。以下のポイントを重点的に確認しましょう。
チェック項目 | 確認するポイント | アドバイス・補足 |
---|---|---|
電動スライドドア | 異音、引っかかり、開閉速度 | リモコン、運転席スイッチ、ドアハンドルの全てで左右最低5回は試しましょう。動きが遅い場合はモーター劣化のサインです。 |
エアコン | 冷暖房の効き、風量、異臭 | 冷房・暖房ともに最大にして確認します。異臭がする場合はエバポレーターの汚れ、効きが悪い場合はガス不足や故障が考えられます。 |
シートの状態 | シミ、汚れ、破れ、座面のへたり | 特に運転席のへたり具合や、子供が乗ることが多い2列目・3列目の状態は念入りに。チャイルドシートの設置跡も要チェックです。 |
電装品 | 全てのスイッチ類の動作確認 | ナビ、オーディオ、パワーウィンドウ、各種ライト類、ミラー調整など、スイッチがあるものは全て実際に操作して確認しましょう。 |
【重要度:中】エクステリア・足回りのチェックリスト
車の第一印象を決める外装や、安全な走行に不可欠な足回りも慎重に確認します。
チェック項目 | 確認するポイント | アドバイス・補足 |
---|---|---|
ボディの傷・へこみ | 小傷、線傷、へこみ、塗装の色ムラ | 晴れた日に様々な角度から車全体を眺めましょう。特にバンパーの角やドアエッジ、ドアノブ周りは傷がつきやすい箇所です。 |
タイヤの状態 | 溝の深さ、ひび割れ、製造年 | スリップサインが出ていないか確認します。タイヤ側面の4桁の数字(例: 2524→2024年第25週製造)で製造年をチェックし、5年以上経過している場合は交換を視野に入れましょう。 |
下回り | オイル漏れの跡、マフラーのサビや腐食 | 可能であれば車体の下を覗き込みます。特に雪国で使われていた車両は、融雪剤によるサビが発生していないか注意が必要です。 |
【重要度:絶対】書類・視界のチェックリスト
車の状態を客観的に判断するための書類と、安全運転の基本となる視界の確認は必須です。
チェック項目 | 確認するポイント | アドバイス・補足 |
---|---|---|
車検証と点検記録簿 | 所有者履歴、メンテナンスの頻度と内容 | 車の戸籍謄本であり、健康診断書です。定期的にディーラーなどで点検されていたか、オイル交換などが適切に行われていたかを確認します。 |
運転席からの視界 | Aピラー(フロントガラス横の柱)による死角 | フリードの特性の一つです。必ず運転席に座り、シートポジションを合わせた上で、ご自身の視点で右左折時の安全確認がしやすいかを確認してください。 |
これらのチェックを一人で行うのが不安な場合は、車に詳しい友人に同行してもらうか、第三者機関による車両鑑定サービスを利用するのも賢い方法です。
そして何より、質問に対して誠実に答えてくれる、信頼できる販売店を選ぶことが最も重要です。保証内容もしっかり確認しましょう。
新車と中古車 | どっちがお得か徹底比較
フリードの購入を検討する最終段階で、多くの方が「新車」と「中古車」のどちらを選ぶべきかという問題に直面します。
これは単純な価格だけの問題ではなく、価値観やライフプランにも関わる重要な選択です。それぞれのメリット・デメリットを多角的に比較し、あなたにとって最適な選択肢を見つけましょう。
まずは、両者の特徴を一覧で比較します。
比較項目 | 新車 | 中古車 |
---|---|---|
初期費用 | 高額 | 安価に抑えられる |
納車時期 | 数ヶ月~1年以上かかる場合も | 最短数週間で可能 |
選択の自由度 | 色・グレード・オプションが自由自在 | 在庫の中から探すしかない |
保証・安心感 | 手厚いメーカー新車保証 (3年または5年) | 販売店保証が中心(期間・内容は様々) |
車両の状態 | 完璧な新品 | 個体差があり、見極めが必要 |
税金(環境性能割など) | エコカー減税の恩恵が大きい | 減税対象外、または減税額が小さい |
リセールバリュー | 最初の値下がり幅が大きい | 購入価格からの値下がりは緩やか |
「登録済み未使用車」という第三の選択肢
新車と中古車の中間的な存在として、「登録済み未使用車」があります。
これは、ディーラーなどが販売目標達成のために一度だけ自社名義で登録した車で、走行距離は数km~数十kmと、ほぼ新車同様の状態です。
新車よりも数十万円安く購入でき、かつ状態が良いという大きなメリットがありますが、在庫車のため色やオプションは選べず、車検の残り期間が短いというデメリットもあります。
条件が合えば、非常にお得な選択肢と言えるでしょう。
コストパフォーマンスの考え方
初期費用を最優先するなら中古車が、長期的な安心感と最新性能を求めるなら新車が適しています。
例えば、2代目後期の中古車(約200万円)と3代目の新車(約300万円)では、約100万円の価格差があります。
この100万円で得られる最新の安全性能(e:HEVのスムーズさ、Honda SENSINGの進化など)と、新車保証という安心感に価値を見出せるかどうかが、判断の分かれ目となります。
ご自身の予算や車に求めるものを明確にすることが、後悔しない選択につながります。
フリードハイブリッドの中古車を買うときの注意点まとめ
最後に、この記事で解説した中古のフリードハイブリッドを購入する際の注意点と選び方の要点を、チェックリストとしてまとめます。
これらのポイントを一つひとつ確認し、あなたとご家族にとって最高の一台を見つけてください。
- フリードは日常的に6人以上で乗るライフスタイルには不向きな場合がある
- 3列目シート使用時の荷室は非常に狭いことを事前に理解しておく
- 2代目のi-DCDハイブリッドは特性を理解しメンテナンス履歴を重視する
- 購入時は必ず点検記録簿でオイル交換などの整備履歴を確認する
- 駆動用バッテリーの寿命は一般的に5年から8年、走行10万kmが目安
- バッテリーが劣化すると燃費の悪化やEV走行距離の減少といった症状が出る
- 駆動用バッテリーの交換費用は新品で23万円から40万円と高額になる
- 費用を抑えるならリビルト品の活用も整備工場に相談する価値がある
- 相場より極端に安い車は修復歴や過走行、水没などのリスクを疑う
- 「修復歴」と「修理歴」の違いを正しく理解し車両状態評価書を確認する
- 実燃費はカタログ値(WLTCモード)の8割から9割程度と想定しておく
- 中古の狙い目は価格と性能のバランスが良い2代目の後期モデル(2019年10月~)
- 後期モデルは安全装備Honda SENSINGの機能が向上している
- おすすめグレードは標準の「G」かSUV風の「CROSSTAR」
- 実車確認では電動スライドドアの全操作パターンでの動作を必ず試す
- エアコンの効きや異音、シートのシミや汚れも細かくチェックする
- 運転席に座りご自身の体格でAピラーによる死角が許容範囲か確認する
- 初期費用を抑えたいなら中古車、長期的な安心と最新性能を求めるなら新車が最適
- 新車同様で割安な「登録済み未使用車」も有力な選択肢となる
- ハイブリッドの価値は燃費だけでなく静粛性や滑らかな加速性能も総合的に判断する