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「ワゴンRで車中泊に挑戦してみたいけど、軽自動車のスペースで快適に眠れるの?」そんな疑問をお持ちではありませんか。
確かに、限られた空間での宿泊には少し工夫が必要です。例えば、シートを倒した際のフルフラット化や気になる段差解消の方法、そして快適な睡眠に欠かせないマットの選び方は重要なポイントになります。
また、2人でも就寝できるのか、プライバシーを守るための目隠しやカーテンはどう準備すれば良いのか、悩みは尽きないかもしれません。
市販の便利な車中泊キットを活用するのも一つの手ですが、100均のアイテムで費用を抑えたり、こだわりの車中泊仕様を目指して改造やDIYに挑戦したりする楽しみもあります。
さらに、最近人気のワゴンRスマイルでの車中泊はどう違うのか、気になる方も多いでしょう。この記事では、そんなワゴンRでの車中泊に関するあらゆる疑問を解消し、誰でも手軽に快適な一夜を過ごすための具体的な方法とアイデアを詳しく解説していきます。
記事のポイント
- ワゴンRで快適に寝るためのシートアレンジと段差解消法
- 寝心地を格段に上げるおすすめマットの選び方
- 100均グッズやDIYで実現するコスパ最強の車中泊術
- プライバシー確保と快適空間を作るための必須アイテム
ワゴンRで車中泊はできる?基本情報と準備について解説

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- フルフラット時の段差解消が重要
- 2人での車中泊は可能なのか?
- ワゴンRスマイルとの違いは?
- 寝心地を左右するおすすめマット
- 荷物の収納スペースと工夫
フルフラット時の段差解消が重要

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ワゴンRでの車中泊を成功へと導く、最も重要かつ最初のステップは、「車内をいかにフラットな就寝スペースに仕上げるか」という点に集約されます。
ワゴンRは多彩なシートアレンジによって驚くほど広大な空間を創出できますが、そのままでは快適なベッドにはなりません。シートの構造上避けられない凹凸をどう攻略するかが、睡眠の質を決定づけるのです。
主なシートアレンジにはいくつかのパターンがあり、それぞれで発生する段差や隙間の場所、大きさが異なります。ご自身のワゴンRの年式やグレードでどのアレンジが可能か、事前に確認しておきましょう。
シートアレンジと段差の特徴
シートアレンジ | 特徴とメリット | 主な段差・デメリット |
---|---|---|
① 前席リクライニング+後部座席 (公式フルフラットモード) | ・最も手軽なアレンジ ・比較的簡単に長大なスペースを作れる | ・前席の座面と背もたれの間に大きな高低差が発生する ・この段差解消が最大の課題となる |
② 助手席前倒し+後部座席 | ・さらに長いスペースを確保可能 ・長身の方でも足を伸ばしやすい | ・倒した助手席の硬い裏面と後部座席の間に新たな隙間や高低差が生じる |
段差を制する!具体的な解消アイデア
解消方法 | 具体的な内容とポイント | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
クッションやタオルで埋める | 使わなくなったクッション、厚手の毛布、圧縮袋に入れた衣類などを隙間に密度高く詰め込む。 | ・最も手軽 ・コストがかからない | ・完全にフラットにしにくい ・走行中にずれることがある |
専用の段差解消グッズを活用 | 空気で膨らませるエアクッションタイプのマットなど、市販の専用品を使用する。 | ・効果的に段差を解消できる ・使わないときはコンパクトに収納可能 | ・別途購入費用がかかる |
厚みのあるマットで吸収 | 厚さ5cm以上の高性能なインフレータブルマットなどを敷く。マット自体が段差を吸収してくれる。 | ・最も効果的で根本的な解決策 ・寝心地が飛躍的に向上する | ・高品質なマットは比較的高価 |
段差を放置したまま寝てしまうと、窮屈な姿勢になり、エコノミークラス症候群のリスクを高めるだけでなく、翌朝には体が痛くて動けない…なんてことにもなりかねません。
出発前に一度自宅の駐車場などで実際にシートアレンジを試し、どこに、どれくらいの段差ができるのかを正確に把握し、万全の対策を準備しておくことが、楽しい車中泊の絶対条件です。
「車中泊の際の段差を解消!100均アイテムで快適な寝床を作る方法」では、段差解消の工夫について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
2人での車中泊は可能なのか?

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「軽自動車の代表格であるワゴンRで、大人2人が寝るのはさすがに窮屈すぎるのでは?」という先入観をお持ちかもしれませんが、適切な準備と少しの工夫次第で2人での車中泊は十分に可能です。
もちろん、高級ホテルのような広々とした空間ではありませんが、秘密基地のような独特の楽しさと親密感を味わえるのが、軽自動車での2人車中泊の魅力でもあります。
ワゴンRの室内幅は、モデルにもよりますが狭いところで約110cm、広い部分では約135cm確保されています。
これは、家庭用のセミダブルベッド(幅約120cm)に匹敵するスペースです。実際に、市販されている一人用のマット(幅60cm程度)を2枚ぴったりと並べて敷くことができます。
2人で就寝する際は、前席を両方とも最大限後ろに倒す「前席リクライニング」のシートアレンジが基本形となります。これにより、フロントガラスからリアゲートまでの車内空間全体を一つの大きなベッドスペースとして活用することが可能になります。
一方で、2人での車中泊には、1人の時以上に注意すべき点がいくつか存在します。これらをおろそかにすると、快適性が損なわれるだけでなく、安全に関わる問題に発展する可能性もあります。
【最重要】就寝中の換気は絶対に怠らない
車のような密閉された狭い空間では、人間の呼吸によって二酸化炭素濃度が予想以上に早く上昇し、酸素が欠乏する危険性があります。特に2人であればそのスピードは倍になります。
JAF(日本自動車連盟)のテストによると、窓を完全に閉め切った車内で内気循環にして過ごすと、二酸化炭素濃度は急激に上昇します。これを防ぐため、就寝中は必ず対角線上にある窓を2〜3cmほど開け、空気の通り道を確保してください。
防犯や虫の侵入が心配な場合は、窓に取り付ける網戸(ウインドウネット)の活用が非常に有効です。
荷物の置き場所を事前に計画する
2人分の就寝スペースを確保すると、荷物の置き場所は非常に限られます。就寝前に「荷物をどこに移動させるか」で慌てないよう、事前に収納計画を立てておくことが重要です。
運転席や助手席の足元、シート下の隙間などを最大限に活用しましょう。
ワゴンRスマイルとの違いは?
ワゴンRファミリーには、その愛らしいデザインと両側スライドドアで人気の派生モデル「ワゴンRスマイル」が存在します。名前は似ていますが、デザインや使い勝手は大きく異なり、車中泊のスタイルにも影響を与えます。
まず、基本的な骨格(プラットフォーム)は共通しているため、車内の幅や長さといった平面的な広さ、そしてシートアレンジの方法に劇的な差はありません。ワゴンRと同様に、ワゴンRスマイルもフルフラット化して快適な車中泊が可能です。
しかし、その最大の魅力であり、使い勝手を大きく向上させているのが「全高の高さ」と「両側スライドドア」の存在です。
項目 | ワゴンR (HYBRID FZ) | ワゴンRスマイル (HYBRID X) | 主な違いと影響 |
---|---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,395mm | 軽自動車規格で同じ |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm | 軽自動車規格で同じ |
全高 | 1,650mm | 1,695mm | スマイルが45mm高く、より箱型に見える |
室内高 | 1,265mm | 1,330mm | スマイルが65mm高く、頭上空間に圧倒的な差 |
ドア | ヒンジドア | パワースライドドア | 乗り降りと荷物の出し入れのしやすさが全く違う |
(出典:スズキ ワゴンR公式サイト、スズキ ワゴンRスマイル公式サイトの諸元表より作成)
車中泊がもっと楽しくなる!ワゴンRスマイルのメリット
メリット | 車中泊での具体的な利点 |
---|---|
圧倒的な開放感と利便性 | 室内高が6.5cmも高いため、車内での着替えや座って過ごす際の圧迫感が全く違います。頭をぶつける心配が少なく、よりリラックスして過ごせる空間が手に入ります。 |
狭い場所でも安心のスライドドア | 駐車場やキャンプサイトで隣の車との距離が近くても、ドアを気にせず全開にできます。大きな荷物の出し入れがスムーズで、準備や片付けのストレスを大幅に軽減します。 |
雨の日でも快適 | ヒンジドアと違い、ドア開閉時に雨が車内に吹き込みにくい構造です。傘を差しながらでもスマートに乗り降りでき、悪天候でも快適性を損ないません。 |
基本的な就寝スペースの広さはほぼ同じですが、車内で過ごす時間全体の「快適性」や「使い勝手」を重視するなら、ワゴンRスマイルに軍配が上がる場面は多いでしょう。
特に、頻繁に車中泊を楽しみたい方や、小さなお子様連れのファミリーにとっては、スライドドアと高い天井がもたらす恩恵は計り知れません。
寝心地を左右するおすすめマット

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これまで解説してきたシートの段差問題を乗り越え、ワゴンRを快適な寝室に変えるための最重要アイテム、それが「マット」です。硬く凹凸のある車内で、いかにして体を休めるか。その答えは、ほぼマットの性能にかかっていると言っても過言ではありません。
様々な種類のマットがありますが、総合的に判断してワゴンRには厚さ5cm〜10cm程度の「インフレータブルマット」が最適解です。
これは、内部にウレタンフォームが入っており、バルブを開くとその復元力で自動である程度空気が入るタイプのマット。利便性と快適性のバランスが非常に高く、多くの車中泊愛好家から支持されています。
【徹底比較】マットの厚さが寝心地をどう変えるか
マットの厚さ | 寝心地と特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
5cm | シートの細かな凹凸はほぼ気にならなくなる。大きな段差は少し感じる可能性も。ブランケット等で調整すれば快適性は十分。 | ・初めて車中泊に挑戦する人 ・荷物を少しでもコンパクトにしたい人 |
8cm〜10cm | シートの段差はほぼ完全に解消される。体重がしっかり分散され、自宅のベッドに近い上質な寝心地を実現。 | ・最高の睡眠を追求したい人 ・腰痛などがあり寝心地にこだわる人 |
その他のマットの選択肢とその特徴
マットの種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
折りたたみ式ウレタンマット | ・価格が安い(数千円から) ・広げるだけですぐに使える | ・厚みが薄いものが多く、段差解消能力は低い ・クッション性が乏しい ・収納時に非常にかさばる |
エアマット | ・厚みを出しやすく段差解消能力は高い ・空気を抜けばコンパクトになる | ・寝返りで音がしやすい ・フワフワして安定感に欠けることがある ・穴が開くと使用不能になるリスクがある |
少し値は張りますが、収納時のコンパクトさ、設置の手軽さ、そして何より圧倒的な寝心地を考えると、迷ったら8cm厚以上のインフレータブルマットを選んでおけば、後悔することはまずないでしょう。
車中泊だけでなく、友人や親戚が泊まりに来た際の簡易ベッドや、万が一の防災用としても長く役立つ、非常にコストパフォーマンスの高いアイテムです。
荷物の収納スペースと工夫

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車内をフルフラットにして広大なベッドスペースを確保すると、それまで後部座席や荷室に置いていた荷物たちの行き場がなくなります。
特に、2人での車中泊や数日間にわたる長期旅行では、限られた空間をいかに効率的に活用するかが、車内の快適性を大きく左右する重要なポイントになります。
ワゴンRには、一見すると気づきにくいですが、工夫次第で便利な収納スペースに早変わりする場所がいくつか存在します。
収納場所 | 活用アイデア | 収納に適した物 |
---|---|---|
助手席アンダーボックス | 座面下の隠れ収納スペース。取り外せるタイプは特に便利。 | 充電ケーブル、ウェットティッシュ、貴重品、救急セット |
シート間の隙間 | 荷物収納と段差解消を兼ねる一石二鳥の「黄金スペース」。 | クーラーボックス、コンテナボックス、大型バッグ |
運転席・助手席の足元 | 就寝時は使わないデッドスペースを有効活用する。 | 靴、着替えを入れたバッグ、洗面用具ポーチ |
天井スペース | アシストグリップにラゲッジネットを取り付けて収納力をアップさせる。 | ブランケット、軽量な衣類、タオルなど軽くてかさばる物 |
パッキングのコツ
荷物をパッキングする段階から、「就寝中に使わない重量物(調理器具、イスなど)」と「就寝中も手の届く範囲に置きたい小物(スマホ、飲み物、ランタン、メガネなど)」を明確に分けておくのが、スマートな車中泊のコツです。
重量物はコンテナボックスにまとめて床の安定した場所に、小物は小さなポーチに入れて枕元に置いておくだけで、夜中に荷物を探してゴソゴソと動き回るストレスから解放されます。
100均の「折り畳みコンテナ」は本当に優秀です。使わないときは驚くほど薄くなるので、常備しておいても邪魔になりません。サイズ違いでいくつか揃えておき、食材用、衣類用、道具用などと仕分けるだけで、驚くほど車内が整理整頓されますよ。
ワゴンRでの車中泊を快適にするアイテムを紹介

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- 市販の便利な車中泊キットはある?
- 100均で揃えられる便利グッズ
- プライバシーを守る目隠しカーテン
- 本格的な車中泊仕様への改造とDIY
ワゴンRでの車中泊を成功させるコツ
市販の便利な車中泊キットはある?

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車中泊をこれから始めようとする際、「必要なものを手軽に、かつ間違いなく一式揃えたい」という思いから「車中泊キット」を探す方も少なくないでしょう。
一般的に、インターネットなどで「車種名+車中泊キット」と検索して見つかる商品の多くは、車種専用に設計された高価な「ベッドキット」を指します。
これらは、木製のフレームと専用マットを組み合わせて車内に常設、あるいは半常設のベッドを構築するもので、ハイエースやN-VAN、エブリイといった、より本格的な車中泊(バンライフ)を想定した商用バンや大型ミニバン向けの製品が中心です。
では、ワゴンRで手軽に車中泊を始めるにはどうすれば良いのでしょうか。その答えは、「キット」という概念に縛られず、自分のスタイルに合わせて必要なアイテムを一つひとつ吟味し、個別に揃えていくことです。
遠回りに見えて、実はこれが最も無駄がなく、最終的に満足度の高い自分だけの「オリジナルキット」を作り上げる最善の方法なのです。
これさえあれば始められる!車中泊「三種の神器」
何から揃えれば良いか分からないという方は、まず以下の3つのアイテムから始めることを強くおすすめします。これらさえあれば、最低限の快適性と安全性は確保できます。
アイテム | 選び方のポイント |
---|---|
① マット | 何よりも最優先。ワゴンRの段差を吸収できる厚さ8cm以上のインフレータブルマットが理想。 |
② 寝袋(シュラフ) | 季節や場所に応じた温度対応のものを選ぶ。汎用性の高い3シーズン(春夏秋)対応モデルが最初の1つにおすすめ。 |
③ 目隠し(シェード) | プライバシー確保、防犯、安眠のために必須。窓に隙間なくフィットする車種専用設計品がベスト。 |
この「三種の神器」を基本として、LEDランタンやポータブル電源、小型テーブル、チェアなどを少しずつ追加していくのが、失敗の少ない賢い道具の揃え方です。
汎用品や後述する100均グッズを巧みに組み合わせることで、高価な専用キットがなくても、十分に快適で楽しい車中泊は実現できます。
100均で揃えられる便利グッズ

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車中泊の道具をすべて有名アウトドアブランドで揃えようとすると、あっという間に数万円の出費になってしまいます。
しかし、私たちの強い味方、ダイソーやセリアといった100円均一ショップを賢く活用すれば、驚くほど低コストで、車中泊の「あったらいいな」を次々と実現することが可能です。
もちろん、100均には「車中泊専用コーナー」があるわけではありません。しかし、リビング用品、トラベルグッズ、アウトドア用品、さらには防災用品のコーナーにまで視野を広げると、アイデア次第で車中泊に転用できる宝の山が眠っているのです。
【目的別】賢者が選ぶ!おすすめ100均グッズ
目的 | おすすめグッズ | 活用アイデア |
---|---|---|
快適な就寝スペース作り | ジョイントマット | 床に敷き詰めてクッション性と断熱性を向上。細かな凹凸を緩和する。 |
アルミ保温シート | マットの下に敷いて底冷え対策に。窓に貼れば目隠し兼断熱シートにもなる。 | |
エアーピロー | 空気で膨らませる枕。使わないときはコンパクトになり、荷物を減らせる。 | |
プライバシー確保&整理整頓 | 突っ張り棒&カーテンクリップ | 工具不要で車内にカーテンレールを設置。好きな布でオリジナルカーテンが作れる。 |
吸盤付きサンシェード | フロントガラス用の目隠しとして。車種専用品より安価に手に入る。 | |
各種収納ケース・コンテナ | こまごました小物を整理するのに最適。「折り畳みコンテナ」が特におすすめ。 |
100均グッズを賢く活用するための注意点
安価で便利な100均グッズですが、その限界も理解しておきましょう。専門品に比べて性能や耐久性が劣ることは否めません。特に、安全性に関わるランタンや、快適性を大きく左右するマット類は、信頼できる専門メーカーの製品を選ぶ方が結果的に満足度は高くなります。
「お試しで使ってみる」「専門品を補うサブアイテムとして活用する」という視点で、上手に取り入れるのが賢い付き合い方です。
プライバシーを守る目隠しカーテン

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車中泊において、快適な睡眠環境を整えることと同じくらい、いや、それ以上に重要なのが「プライバシーの確保」です。
煌々と光る街灯や駐車場の照明、そして何より外からの好奇の視線。これらが気になっては、安心して体を休めることは到底できません。防犯面からも、車内が外から見えないようにすることは、安全な車中泊を行う上での絶対条件です。
目隠しにはいくつかの方法があり、それぞれにメリット・デメリット、そしてコストが異なります。自分の車中泊スタイルや予算に合わせて、最適な方法を組み合わせるのが賢い選択です。
種類 | メリット | デメリット | 適した窓 | 費用の目安 |
---|---|---|---|---|
車種専用サンシェード | ・窓に隙間なくフィット ・高い遮光性と断熱性 ・吸盤で簡単着脱 | ・比較的高価 ・収納時にかさばる | 全ての窓 | 1台分 1万円〜2万円 |
汎用サンシェード | ・安価で手軽 ・傘型など設置が楽な製品も | ・サイズが合わず隙間ができやすい ・吸盤の劣化が早いことがある | フロントガラス | 100円〜3,000円 |
DIYカーテン | ・圧倒的に安価 ・好きなデザインを選べる ・開閉が容易 | ・作成に手間がかかる ・遮光性は生地に依存 ・隙間をなくすのが難しい | サイドウィンドウ | 500円〜2,000円 |
アルミシート(銀マット) | ・安価 ・非常に高い断熱・保温効果 ・窓の形に合わせてカット可能 | ・見た目が無骨 ・着脱に工夫が必要(吸盤やテープ) ・結露しやすい | リア・サイドウィンドウ | 1枚 1,000円前後 |
最もコストパフォーマンスが高く、初心者にもおすすめできる組み合わせは、「フロントガラスに汎用のサンシェードを使い、サイドとリアのウィンドウは100均グッズで自作したカーテンや、型抜きしたアルミシートで覆う」という方法です。
特に、100均の突っ張り棒とカーテンクリップ、そして遮光性の高い布を使った自作カーテンは、わずか数百円の投資で驚くほど快適なプライベート空間を生み出せるため、ぜひ一度試してみてください。
夏場の車中泊では、窓を少し開けて換気したいですよね。そんな時に大活躍するのが、窓枠にかぶせるタイプの「ウインドウネット」です。これがあれば、虫の侵入を気にすることなく、涼しい夜風を取り込めます。
プライバシー対策と換気対策、この2つを両立させることが、夏の快適車中泊の鍵ですよ!
本格的な車中泊仕様への改造とDIY

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車中泊の魅力にすっかりハマり、回数を重ねるうちに、「もっと快適な空間にしたい」「自分だけの城を築きたい」というクリエイティブな欲求が芽生えてくるかもしれません。
そんな探求心あふれる方には、ワゴンRを自分だけの本格的な車中泊仕様へと進化させるDIY(Do It Yourself)の世界が待っています。
「改造」と聞くと専門的な知識や高価な工具が必要だと身構えてしまうかもしれませんが、アイデアとホームセンターで手に入る材料、そして基本的な工具さえあれば、初心者でも挑戦できるDIYはたくさんあります。
① 完全フラットを実現する「ベッドキット」の自作
車中泊カスタムの王道とも言えるのが、ベッドキットの製作です。最も簡単なのは、ホームセンターで手に入る「すのこ」を複数枚組み合わせ、脚を取り付けて高さを調整する方法。これだけでも、シートの段差を完全に無視できる、完璧なフラットスペースが生まれます。
さらに本格的に挑むなら、コンパネ(合板)と角材でフレームを組むことで、より頑丈で広大なベッドを構築可能。この方法の最大のメリットは、ベッドの下に広大な収納スペースが生まれることで、荷物の整理整頓が飛躍的に楽になります。
「イレクターパイプで車中泊ベッドを自作!設計から完成までの完全ガイド」では、ベッドキットのDIYについて詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
②「見せる収納」で利便性とオシャレを両立
ラゲッジスペースの側面や天井など、デッドスペースになりがちな場所に、有孔ボードやワイヤーネットを取り付けてみてはいかがでしょうか。S字フックや小さなカゴを組み合わせれば、調味料やシェラカップ、ランタンなどを機能的かつオシャレに収納できます。
車内の利便性が向上するだけでなく、一気に秘密基地のような雰囲気が高まります。
③ 車内電源を確保する「ポータブル電源」システム
これは厳密にはDIYではありませんが、車中泊の快適性を劇的に向上させるカスタムです。
大容量のポータブル電源を一台導入するだけで、車のエンジンを止めたまま、スマートフォンの充電はもちろん、夏は扇風機、冬は電気毛布、さらにはパソコンでの作業や小型の炊飯器での炊飯まで可能になります。
これにより、車中泊のスタイルが一気に広がります。
「車中泊でポータブル電源はいらない?後悔しない選び方と代替案を解説」では、失敗しないポータブル電源の選び方について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
安全第一!DIYを行う上での絶対的な注意点
DIYは大きな魅力と達成感をもたらしますが、常に安全への配慮が最優先です。製作したベッドや棚は、万が一の急ブレーキや事故の際に凶器とならないよう、走行中は車体にベルトなどで確実に固定する必要があります。
また、電気系統の改造は、ショートや火災といった重大な事故につながる危険性が非常に高いです。自信がない場合は絶対に手を出さず、安全規格(PSEマークなど)を満たした市販のポータブル電源の活用にとどめておくのが賢明です。
まずは小さな収納棚の増設といった簡単なものから始めて、少しずつ経験を積みながら、自分だけの理想の「動く城」を築き上げていく過程そのものが、車中泊の最高の醍醐味の一つと言えるでしょう。
ワゴンRでの車中泊を成功させるコツ
この記事では、ワゴンRという限られた空間を最大限に活用し、快適な車中泊を実現するための様々な情報と具体的なアイデアをお届けしました。
最後に、安全で楽しい車中泊を成功させるための重要なポイントをリスト形式で振り返ります。これらの要点を頭に入れて、万全の準備で冒険に出かけましょう。
- ワゴンRは工夫次第で驚くほど快適な車中泊が可能
- シートアレンジを駆使してフルフラットな就寝空間を作れる
- 最高の寝心地を手に入れる鍵はシートの段差解消にある
- 段差埋めには古いクッションや厚手のマットが必須
- 適切な準備と少しの配慮で大人2人でも就寝できる
- 理想の睡眠を求めるなら厚さ8cm以上のマットがおすすめ
- ワゴンRスマイルはスライドドアと広い天井高が大きな魅力
- 荷物は助手席下やシート間の隙間などデッドスペースに賢く収納
- プライバシー保護と防犯のため目隠しやカーテンは必ず用意する
- サンシェードは遮光だけでなく夏場の断熱にも効果を発揮する
- 100均グッズを探索すれば費用を抑えて装備を充実させられる
- 突っ張り棒とカーテンクリップの組み合わせでカーテンは簡単に自作可能
- DIYに挑戦すれば自分だけのオリジナル車中泊仕様も夢ではない
- 夏は熱中症、冬は一酸化炭素中毒と寒さ対策を絶対に徹底する
- 事前の綿密な計画と万全の準備が快適で安全な車中泊のすべてを決める