
車中泊の達人!快適&便利な旅ガイド イメージ
マツダの新型SUV、CX60。その力強く上質なデザインに惹かれ、アウトドアや旅行での活用を考えている方も多いのではないでしょうか。特に、自由な旅のスタイルとして人気の車中泊に関心を持つユーザーは少なくありません。
この記事では、CX60での車中泊を検討しているあなたへ向けて、気になる室内サイズやフルフラットになるのか、という基本的な疑問から解説します。
さらに、快適な睡眠に欠かせないマットや便利なグッズ、より本格的なベッドキットの活用法まで詳しく紹介。
また、注目のPHEVモデルが持つエアコンの利点や、CX60にルーフレールを後付けする際の知識、兄弟車であるCX80やCX5との比較も交えながら、あなたのCX60ライフを充実させるための情報を網羅的にお届けします。
記事のポイント
- CX60の車中泊における室内空間の広さとフラット性能
- 快適な寝床を作るためのマットや便利グッズの選び方
- PHEVモデルの利点やCX80、CX5との違い
- 安全に車中泊を楽しむための注意点やマナー
目次
CX60で車中泊 | 基本スペックを検証

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- CX60の車中泊を左右する室内サイズ
- フルフラットにできる?段差と傾斜を解説
- 段差解消に必須の車中泊マットの選び方
- 理想の寝床を作るならベッドキットも選択肢
- CX80やCX5との車中泊性能を比較
CX60の車中泊を左右する室内サイズ
CX60で快適な車中泊が可能かどうかを判断する上で、最も重要な要素が室内サイズです。結論から言うと、CX60は大人2名での車中泊に十分対応できる、クラストップレベルのスペースを備えています。
マツダの公式サイトによると、室内寸法は室内長1,910mm × 室内幅1,550mm × 室内高1,230mmと公表されています。(参照:マツダ公式サイト CX-60 主要諸元)
特に室内幅1,550mmは、同クラスのSUVの中でも非常に広く、大人2人が横になっても肩が触れ合わないほどの余裕をもたらします。
車中泊で最も重要となる就寝スペースの長さは、後部座席を倒すことで確保します。フロントシートを少し前にスライドさせれば、荷室後端からフロントシートの背もたれまで約1,700mm程度の長さを確保できます。
これは、身長170cm台の方であれば無理なく真っ直ぐに、180cm近い方でも体を少し斜めにすることで、足を伸ばしてリラックスできる十分な広さと言えます。
荷室容量もクラストップレベル
CX60の特筆すべき点は、積載能力の高さです。後部座席を使用した5名乗車時でも荷室容量は570L(VDA方式)と非常に広大です。
これはスーツケースやキャンプ道具一式を余裕で飲み込む容量であり、車中泊で必要になる多くの荷物を積んだ状態でも、就寝スペースを確保できることを意味します。この積載能力の高さが、旅全体の快適性に直結するのです。
フルフラットにできる?段差と傾斜を解説

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CX60で車中泊をする際に、事前に必ず理解しておかなければならないのが、後部座席を倒した後の状態です。多くの方が期待するような、「完全なフルフラット(完全に水平・平坦)」には、残念ながらなりません。
しかし、これはCX60に限った話ではなく、多くのSUVに共通する特徴です。そして、少しの工夫で十分に解消できるレベルであり、快適な寝床を作ることは全く問題なく可能です。
具体的にどのような状態になるのか、対策が必要となるポイントを詳しく見ていきましょう。
1. 後部座席の背もたれに残る「わずかな傾斜」
後部座席の背もたれは、完全に水平(180度)までは倒れず、荷室側から見ると少しだけ起き上がった角度で固定されます。ただ、この傾斜は非常に緩やかです。
実際に横になってみると、頭を前方に(進行方向に向けて)寝る場合、この傾斜が緩やかな枕のように機能し、「むしろ快適だった」と感じる方もいるほどです。
この点は、後述する厚みのあるマットを敷くことで、ほぼ完全に吸収され、体感的にはほとんどフラットと感じられるレベルになります。
2. 荷室フロアとの間に生まれる「段差・隙間」
こちらがより重要な対策ポイントです。倒した後部座席の背もたれの先端部分と、荷室のフロアとの間には、数センチ程度の段差と隙間が生じます。
この空間をそのままにしておくと、就寝中に腰や背中の一部が落ち込んでしまい、寝心地を大きく損なう原因となります。また、スマートフォンや車のキーといった小物が隙間に落ちてしまう可能性も考えられます。
この段差と隙間をいかにスマートに埋めるかが、快適な睡眠への最初のステップとなります。
ポイント
CX60は「工夫なしではフラットにならない」という点を事前に理解しておくことが、快適な車中泊への近道です。
この特性を知った上で、後述するマットやクッションなどで対策を講じることで、初めてCX60のポテンシャルを最大限に活かした快適なプライベート空間が完成します。
「車中泊の際の段差を解消!100均アイテムで快適な寝床を作る方法」では、段差解消の工夫について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
段差解消に必須の車中泊マットの選び方

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前述の通り、CX60のシートアレンジには快適な睡眠を妨げる可能性のある段差と傾斜が残ります。この課題をシンプルかつ効果的に解決し、まるで自宅のベッドのような寝心地を実現してくれる最重要アイテムが、車中泊専用のマットです。
マットを選ぶ際のポイントは、「厚さ」「素材」「サイズ」「収納性」の4点です。CX60の段差をしっかりと吸収し、快適な寝床を作るためには、厚さが8cmから10cm程度あるインフレーターマット(バルブを開けると半自動的に膨むタイプ)が最適解と言えるでしょう。
内部に高密度なウレタンフォームが内蔵されたマットは、体圧を均等に分散させ、硬い床面からの底付き感や地面からの冷気をシャットアウトしてくれます。
市販品では、FIELDOOR、WAQ、クイックキャンプといった人気アウトドアブランドから、寝心地に定評のある車中泊マットが多数販売されています。
CX60の広大な荷室幅を活かすには、シングルサイズ(幅65cm前後)のマットを2枚並べて使用するのが一般的です。その際、マット同士を連結できるボタンが付いているモデルを選ぶと、就寝中にマットがずれて隙間ができるストレスから解放されます。
後悔しない!車中泊マット選びの4つのポイント
チェック項目 | 選び方のポイントと解説 |
---|---|
① 厚さ | 8cm~10cmが基本。CX60の段差をしっかり吸収し、快適なクッション性を確保するために最も重要な要素です。 |
② サイズ | シングルサイズ(幅65cm前後)を2枚連結するスタイルがおすすめです。設置や撤収が楽で、1人利用の際もスペースを有効活用できます。 |
③ 素材 | 肌触りが良く滑りにくいスエード調の生地か、汚れに強く手入れがしやすいポリエステル生地か、ご自身の好みや使い方に合わせて選びましょう。 |
④ 収納性 | 厚みのあるマットは快適ですが、収納サイズも大きくなる傾向があります。車の積載スペースを考慮し、快適性と収納サイズのバランスが良いものを選びましょう。 |
メーカー純正「ベッドクッション」という選択肢
マツダはCX60の純正アクセサリーとして「ベッドクッション」を用意しています。最大の魅力は、CX60の荷室形状に合わせてミリ単位で設計されているため、隙間なくピッタリと収まる点です。
価格は市販品に比べて高価ですが、完璧なフィッティングと安心感を求める方にとっては、投資する価値のある選択肢と言えるでしょう。
理想の寝床を作るならベッドキットも選択肢

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市販のマットでの段差解消よりも、さらに本格的で完璧な水平空間、そして広大な収納スペースを両立させたいと考える上級者の方には、「ベッドキット」の導入という最終的な解決策があります。
ベッドキットとは、車内に専用の金属製や木製のフレームを組み、その上にベッドマットとなる天板を設置することで、シートの凹凸に一切影響されない、完全にフラットで高さのあるベッドスペースを作り出すためのカスタムパーツです。
ベッドキットの圧倒的なメリット
ベッドキットを導入する最大のメリットは、何と言ってもその快適性と機能性です。
メリット | 得られる効果・詳細 |
---|---|
究極のフラット空間 | シートアレンジでは決して実現できない、完全な水平・平坦なベッドが手に入ります。寝心地は格段に向上し、「車の中」であることを忘れるほどの快適な睡眠環境を構築できます。 |
広大な床下収納スペース | ベッドの下に高さのある巨大な空間が生まれるため、クーラーボックスやキャンプ道具、着替えなどをすべて床下に収納できます。これにより、ベッドスペースを常にすっきりと保つことができ、車内での居住性が飛躍的に向上します。 |
導入の際の注意点
一方で、ベッドキットの導入にはいくつかの注意点もあります。CX60は比較的新しい車種のため、専用設計された市販のベッドキットはまだ種類が限られています。
また、製品によっては数十万円と高価になることや、設置・撤収に手間がかかること、使用しない際の保管場所が必要になることなどがデメリットとして挙げられます。
そのため、DIYで自作するユーザーも少なくありません。ホームセンターで手に入るイレクターパイプや木材を使って、自身の使い方に合わせたオリジナルのベッドキットを製作するのも、アウトドアの楽しみ方の一つと言えるでしょう。
「イレクターパイプで車中泊ベッドを自作!設計から完成までの完全ガイド」では、ベッドキットのDIYについて詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
CX80やCX5との車中泊性能を比較
マツダのSUVラインナップには、CX60の他に、長年人気を博しているミドルサイズSUVのCX5や、3列シートを持つ最上級フラッグシップモデルのCX80があります。
車中泊という特定の目的で考えた場合、これらの車種とCX60はそれぞれどのような強みを持っているのでしょうか。主要なスペックを比較してみましょう。
それぞれのキャラクターの違いを理解することで、ご自身のライフスタイルや車中泊のスタイルに本当にマッチする一台が見えてきます。
車種 | CX5 | CX60 | CX80 |
---|---|---|---|
コンセプト | 日常と非日常を両立する万能SUV | 走りと上質さを愉しむプレミアムSUV | 多人数乗車と広さを極めたフラッグシップSUV |
室内長 | 1,890mm | 1,910mm | 2,650mm |
室内幅 | 1,540mm | 1,550mm | 1,550mm |
荷室長(後席前倒し時) | 約1,830mm | 約1,710mm | 約2,000mm以上 |
車中泊の適性 | 大人2名で快適。フルフラット化しやすくバランスが良い。 | 大人2名で十分可能。移動中の快適性と内装の質感が魅力。 | 圧倒的な広さ。ファミリーでの利用や長期滞在も視野に。 |
表からも分かる通り、純粋な就寝スペースの広さ、特に長さではCX80が圧倒的です。
一方、CX5は取り回しの良いボディサイズながら室内空間が非常に広く、後席を倒した際に比較的フラットに近い状態を作りやすいという、車中泊における大きなメリットを持っています。
CX60は、CX5に匹敵する室内幅と、それを遥かに凌ぐ内外装の質感、そしてFRプラットフォームならではの優れた走行性能を併せ持っています。
「目的地までの移動時間そのものを豊かにしつつ、現地での車中泊も快適にこなす」という、まさにプレミアムSUVならではの体験価値を提供してくれるのが特徴です。
CX60での車中泊を快適にするアイテムと知識

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- PHEVはエアコン利用で夏冬も快適
- あると便利な車中泊おすすめグッズ
- CX60にルーフレールは後付けできる?
- 事前に知るべき車中泊の注意点とマナー
- まとめ:工夫次第でCX60の車中泊は楽しめる
PHEVはエアコン利用で夏冬も快適

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CX60の多彩なパワートレインの中でも、車中泊というシーンにおいて他のモデルとは一線を画す、絶大なアドバンテージを持つのがプラグインハイブリッド(PHEV)モデルです。
その最大の理由は、エンジンを稼働させることなく車内外で電力が使える、大容量の駆動用バッテリーと給電機能にあります。
PHEVモデルのラゲッジスペースにはAC100V・1500Wのコンセントが標準装備されており、これは「V2L(Vehicle to Load)」と呼ばれる機能の一環です。
1500Wという出力は、一般家庭のコンセントとほぼ同等で、これにより一部の家庭用電化製品を車内で使用することが可能になります。これは、車中泊の快適性と安全性を劇的に向上させる、まさにゲームチェンジャーと言える機能です。
エンジン停止状態で空調が使える安心感
PHEVモデルの最大の恩恵は、エンジンを停止したままエアコン(冷暖房)を使用できることです。
夏場の熱帯夜には涼しい車内で、冬場の厳しい冷え込みの際には暖かい車内で、エンジン音や排気ガス、そして周囲への迷惑を一切気にすることなく、安全かつ快適に一晩を過ごせます。
これは、アイドリングストップがマナーである車中泊において、ガソリン車やディーゼル車では実現が難しい、PHEVならではの最大のメリットです。
もちろん、スマートフォンの充電やパソコンでの作業、電気ケトルでのお湯沸かし、調理家電の使用などもこなせます。バッテリー残量が一定以下になると自動でエンジンが短時間始動して充電するため、電欠の心配もありません。
この給電機能は「走る蓄電池」として、キャンプサイトでの活用はもちろん、万が一の災害時における非常用電源としても非常に頼もしい存在となります。
ガソリン・ディーゼル車の場合は「ポータブル電源」が必須
PHEV以外のモデルで快適な車中泊を実現するには、別途ポータブル電源を用意することが事実上の必須装備となります。
最近では技術の進歩により大容量・高出力のモデルも手頃な価格で増えており、一台あればPHEVに近い利便性を手に入れることができます。
電気毛布を一晩使いたいなら500Wh以上、小型の調理家電も使いたいなら1000Wh以上の大容量モデルを目安に、ご自身のスタイルに合った製品を選びましょう。
「車中泊でポータブル電源はいらない?後悔しない選び方と代替案を解説」では、失敗しないポータブル電源の選び方について詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
あると便利な車中泊おすすめグッズ

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快適な寝床をマットで確保したら、次はいよいよ車中泊の「暮らし」の質をもう一段階高めるための便利なグッズを揃える段階です。ここでは、マストアイテムから、あると更に快適になるアイテムまで、具体的なグッズを厳選してご紹介します。
1. プライバシーシェード(サンシェード)
これは単なる目隠しではありません。「プライバシー保護」「防犯」「断熱」という3つの重要な役割を担う、車中泊の三種の神器の一つです。外からの視線と光を完全に遮断することで、安心して眠れるプライベート空間を作り出します。
また、窓ガラス1枚を隔てた外気の影響を和らげる断熱効果も絶大で、夏の暑さ、冬の寒さを軽減してくれます。吸盤タイプやマグネットタイプなどがありますが、最も効果が高いのは窓枠に隙間なくフィットする車種専用設計のものです。
2. 寝袋(シュラフ)
季節や訪れる場所の気温に応じた寝袋は、快眠のための必須アイテムです。特に標高の高い場所では夏でも朝晩は冷え込むため、油断は禁物です。
寝袋には対応温度が記載されているので、「最低気温マイナス5℃」程度の余裕を持ったスペックを選ぶと安心です。ゆったりと使える封筒型、保温性に優れるマミー型など、形状によっても特徴が異なりますので、ご自身のスタイルに合わせて選びましょう。
3. LEDランタン・ライト
車のルームランプはバッテリー上がりの原因になるため、車内の照明は電池式か充電式のLEDランタンを用意するのが基本です。
食事や読書の際には明るい白色光、リラックスタイムには温かみのある暖色光、といったように色温度を切り替えられるタイプが一つあると非常に便利です。
天井から吊り下げられるフック付きのタイプや、マグネットで固定できるタイプも使い勝手が良いでしょう。
4. 換気用アイテム(ウィンドウネットや小型扇風機)
安全で快適な車中泊のためには、換気の確保が非常に重要です。特に就寝中は、人の呼吸によって車内の湿度が上がり、窓が結露してしまいます。
これを防ぐため、窓を少し開けた状態で装着できるウィンドウネット(網戸)は必須です。虫の侵入を気にすることなく、新鮮な空気を取り込めます。
さらに、USBで駆動する小型の静音扇風機やサーキュレーターを併用すれば、車内の空気を効率的に循環させ、夏場の安眠や季節を問わない結露対策に大きな効果を発揮します。
CX60にルーフレールは後付けできる?

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CX60でキャンプや長期の車中泊を楽しむ上で、どうしても課題になりがちなのが積載量です。車内に就寝スペースを確保すると、必然的に荷物の置き場が限られます。
この問題を解決する最も効果的な方法が、ルーフキャリアの活用であり、その土台となるのが「ルーフレール」です。
結論から言うと、CX60にルーフレールやルーフキャリアを後付けすることは可能です。ただし、その方法にはいくつかの選択肢と注意点があります。
方法1:マツダ純正ルーフレール(メーカーオプション)
最もスタイリッシュで一体感があるのは、マツダが用意している純正のルーフレールです。
しかし、これは基本的には新車購入時に選択する工場装着のメーカーオプションとして設定されています。そのため、購入後にディーラーで純正品を後から取り付けるのは、技術的に難しい、あるいはボディへの穴あけ加工などで非常に高額になるケースがほとんどです。
まずは購入した販売店に相談してみるのが第一歩ですが、後付けは困難である可能性を念頭に置いておきましょう。
方法2:社外品(アフターパーツ)のルーフキャリアベース
最も現実的で一般的なのが、この方法です。THULE(スーリー)やINNO(イノー)、TERZO(テルッツォ)といった世界的に信頼性の高いキャリア専門メーカーから、CX60のルーフレール非装着車に対応したベースキャリアセットが販売されています。
これは、車のドアフレームなどにフックをかけて固定するタイプのもので、専門知識がなくても比較的簡単に取り付けが可能です。これを装着すれば、その上にルーフボックスやルーフラックなど、様々なアタッチメントを取り付けて積載量を飛躍的に向上させることができます。
最大積載重量を必ず確認!
ルーフキャリアを装着する際に絶対に注意しなければならないのが、車両の最大積載重量です。
CX60の車両取扱説明書には、ルーフに積載できる荷物の最大重量が記載されています。この重量を超えて荷物を積むと、車の走行安定性に深刻な影響を及ぼす可能性があり、大変危険です。
キャリアの耐荷重と車両の最大積載重量の、どちらか低い方の数値を必ず守るようにしてください。
事前に知るべき車中泊の注意点とマナー

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CX60で自由な車中泊の旅を楽しむためには、快適な装備を揃えること以上に、安全に関する正しい知識と、公共の場を利用させてもらう上でのマナーを守ることが不可欠です。
思わぬトラブルを避け、誰からも歓迎される旅行者であるために、以下の点を必ず心に留めておきましょう。
【安全】一酸化炭素中毒の危険性
これは車中泊における最も重大なリスクです。暖房や冷房のためにエンジンをかけたまま就寝することは絶対にやめてください。
特に冬場、降雪によってマフラーの排気口が雪で塞がれてしまうと、行き場を失った排気ガス(一酸化炭素)が車内に逆流し、重大な事故につながる可能性があります(参照:JAF公式サイト)。
車中泊の際は、どんな状況であっても必ずエンジンを停止することを徹底してください。寒さ対策はPHEVのエアコン機能やポータブル電源と電気毛布、断熱性の高いシェード、高性能な寝袋など、エンジンに頼らない方法で行いましょう。
【快適】換気の重要性と結露対策
エンジンを止めていても、車内は密閉空間です。人の呼吸だけで車内の二酸化炭素濃度は上昇し、湿気も大量に発生します。これにより、酸欠気味になったり、翌朝窓がびっしょりと結露したりします。
これを防ぐため、対角線上にある窓を数センチずつ開けて、空気の通り道を確保することが非常に重要です。防犯や虫の侵入を防ぐためにも、前述のウィンドウネットなどを活用し、安全な換気を心がけましょう。
【マナー】場所選びと公共の場での振る舞い
安心して車中泊ができる場所として、日本RV協会が認定する「RVパーク」やオートキャンプ場などを利用するのが最も安全で確実です。
道の駅などで仮眠させてもらう場合は、あくまで公共の駐車場であり、他の利用者もいることを忘れず、以下のマナーを厳守しましょう。
道の駅などでの車中泊マナー
- 長期滞在はしない:あくまでも運転の疲れを取るための仮眠・休憩のための場所と心得ましょう。
- 駐車場でのキャンプ行為は厳禁:車外にテーブルや椅子、タープなどを広げる行為は絶対にしてはいけません。
- ゴミは必ず持ち帰る:道の駅のゴミ箱は、施設内で購入した商品のゴミを捨てるためのものです。
- アイドリングはしない:騒音や排気ガスは、他の車中泊客や近隣住民にとって大きな迷惑となります。
- 発電機の使用もNG:エンジン音以上に大きな騒音を発生させるため、使用は控えましょう。
近年、一部の利用者によるマナー違反が社会問題化し、車中泊を全面的に禁止する道の駅も増えています。未来の旅行者のためにも、ルールとマナーを守って、責任ある行動を心がけましょう。
まとめ:工夫次第でCX60の車中泊は楽しめる
この記事では、マツダCX60での車中泊について、その卓越したポテンシャルと、快適に過ごすための具体的な方法、そして安全に楽しむための注意点を多角的に解説しました。
最後に、この記事の要点をリスト形式で総まとめします。
- CX60は大人2人が横になれる室内サイズを持つ
- 後部座席を倒しても完全なフルフラットにはならない
- 背もたれの傾斜と荷室の段差はマットで解消可能
- 段差対策には厚さ8cm以上のインフレーターマットが最適
- より完璧な寝床を求めるならベッドキットという選択肢もある
- PHEVモデルはエンジン停止状態でエアコンが使え非常に快適
- ガソリン車やディーゼル車ではポータブル電源が活躍する
- プライバシーと断熱のためにシェードは必須アイテム
- 純正ルーフレールは後付けが難しい場合がある
- 社外品のルーフキャリアで積載量は大幅にアップできる
- 広さではCX80、手軽さではCX5にそれぞれ利点がある
- 安全のため就寝時は必ずエンジンを停止する
- 結露防止と酸欠対策のため換気は必ず行う
- 道の駅などでは長期滞在やキャンプ行為はマナー違反
- 事前の準備と少しの工夫でCX60は最高の旅の相棒になる